Lushlifeとの出会い

昨夜の出来事、朝起きてバッジがあって、夢じゃなかったんだと思う。ふらりと立ち寄ったジャズ喫茶。店内に入ると、写真集を手に感激している人に遭遇する。店主もニコニコしている。

その人はカナダから観光で来ているRobさんといい、ジャズピアニストのAbdullah Ibrahimと、Randy Westonの大ファンなのだそう。その巨匠たちのコンサートを、上賀茂神社で、しかも手弁当で開いているのが、こちらのマスターご夫妻。それをネットでたまたま知って、お礼を言いに来たそうだ。彼らの音楽に出会って人生が変わったと熱く語り出したものだから、カウンターにいたご夫妻に伝えるために、通訳した。その想いをスポンジのように吸収し、共感して、これまでのエピソードをその訪問客に分かち合うご夫婦。再び訳して返したら、どんどん響き合い、それから閉店まで2時間、レコード演奏を交えながら会話は続いた。

後から知ったことだが私が店内に入った時、Robさんは席を立つところだったという。私も常連客でもないし、たまたま残業でその時間になった。マスターがニコニコしながら、その人と、私にもくれたのが、この黄色いバッジ。

『世の中は偶然に満ちている』、赤瀬川原平さんの著書のタイトルを思い出した。マスターご夫妻の人柄と、音楽への敬愛、何十年もそこにあるお店の年輪、狭い店内だからこその近さ。様々なことが相まって、ここでいろんなものが生まれ、育まれている場のような気がした。