Lushlife
2022年3月28日は生まれて初めての手術だった。朝9時スタート。「手術室に入った時に流す音楽のご希望はありますか?」と看護師さんに聞かれ、とっさに浮かんだ"Mannenberg"(Dollar Brand)をリクエストする。 「南アフリカの第二の国歌と言われるくらい親し…
このところ、なじみのジャズ喫茶に通う頻度がかなり増えている。諸事情により、今の私には生命線。 マスターの選曲、鼻歌、音の響き、ミチヨさんのおいしいご飯やスイーツ、ピアニストのおじさまによるリズムと息のレッスン、まるで風呂に浸かるような裸の心…
「がんばるでぇ」。ライブの前、その人は電話口の相手にそう伝えて、いざステージへ。さっきまでのフレンドリーさが消え、目つきが変わった。 ふっと一音。それだけで、すぐにその人特有の音とわかる。その場に二ューヨークの路上の空気が漂う。ここは日本、…
なじみのジャズ喫茶のマスターたちとの滋賀サイクリングに、久しぶりに参加できた。今回、目指すは三上山、希望が丘。 国道をまっすぐに走ると早く着いてしまうからと、あえて遠回り。いつもの感じで、即興で走るマスターについていく。田んぼの十字路を走り…
夜の神社を怖いと感じなくなったのは、なじみのジャズ喫茶のマスターが案内してくれる真夜中のサイクリングの味を知ったから。湖東の平野を走る。ジャズと同じく即興で道を行くマスターの背を追う。国道から田園のあぜ道に入ると、山間からお月さんが顔を出…
にゃんだ、この幸福感の漂いは。なじみのジャズ喫茶。おなかを空かせたノラ猫のように店内へ入った。このお店の常連になる特におっちゃんたちは、なぜかそんな人が多い。私も自覚がないままに、その仲間入りしていたと気づいたのは最近のこと。 扉を開けて中…
5月の湖東は、ほのかに甘い風の香りがする。収穫期を迎えた麦。風に身を任せて揺れるわ揺れる、スウィングしまくり。バックバンドは鳥のさえずり。一緒に踊ろっかな。こんな広大なステージはそうないで。 黄金色の麦畑が広がる十字路が休憩地点。地面に寝っ…
カァと鳴かないカラスがいると教えてくれたのは、ジャズ喫茶でたまたま隣になったおっちゃん。 おっちゃんは絵描きさん。コモリさんという。白いハット、両サイドにふわっと広がる白髪ヘア、グレーのスカーフを巻いて、白いロングシャツにカラスのシルクスク…
「3月29日、まずはナイトウォークから始めるで」。なじみのジャズ喫茶で告知があり、1カ月以上前から日程をキープ。いきなり自転車には乗らずに、まずは夜のウォーキング in 滋賀。 満月の翌日、十六夜。満開の桜。状況だけで満ち足りる。 「行きまっせ」。…
和ろうそく、踊る炎の美しさを知ったサンキューの日
はじめまして!の自転車。お客さんのお古がめぐってきた。 形も色もかっこええ。解体して(もらって)、まずは掃除。 「自分できれいにすると愛着わいてくるやろ」うん、たしかに。
「オーライです」 なじみのジャズ喫茶。L字型のカウンターに9席の小さなお店。マスターがコーヒーを淹れると、ミチヨさんにバトンタッチするのに、目の前で張り切った声が聞こえた。 あれ?聞き慣れた掛け声だなと思ったら、夜中のサイクリングでも、マスタ…
再び、滋賀で夜中のサイクリング。なじみのジャズ喫茶のマスターが、満月の夜に自転車で走りに行くのに、仲間の方々とご一緒させてもらった。 ジャズ喫茶の道、50年以上。自転車の道、40年以上。どちらもマスターであり、それは相互関係にある。ジャズレコー…
昨日7月24日、いつものようにジャズ喫茶に入ろうとしたら、同じタイミングで来た男性がいた。ドアの前で顔を見合わせて、互いに先を譲り合う。かっこええおっちゃんやな、というのが第一印象。その人の目がとても澄んで見えたから。 店内に入るなり、マスタ…
なじみのジャズ喫茶。ノラ猫のようにふらっとやってきて「ごはん」と一言。マスターと並んで我が家のようにして夜ごはんを食べているおっちゃんがいる。 「コンちゃん」と呼ばれているその人は、遠慮しいの私でさえ、父親よりも年上なのに気兼ねなく愛称で呼…
月光浴をしながら、夜通し自転車で走った。ひっそりと静まる湖東の夜、お月さんが昇り日付けが変わる頃にスタート。案内してくれたのは、なじみのジャズ喫茶のマスター。 40になってから夜に滋賀をサイクリングするようになった。走りながら「オレの道」を開…
なじみになったジャズ喫茶。人が集うことが難しくなってきている社会状況下で、営業時間を短縮しながら気をつけて何とか開けておられる。先日行った時、「今日はランディさんの誕生日やねん」とマスターが教えてくれた。目の奥が輝いていた。 店内で、NYでの…
思いがけない引越し、終わりと始まりは突然にやってきた。 京都に移り住んで7年。ある日、住まいで怖いことが起きた。もう、ここにはいられない。非常時にも関わらず、遠慮しいの私は、助けて、とすぐに周りに甘えられなかった。だけど、心身ともに限界で、…
昨夜の出来事、朝起きてバッジがあって、夢じゃなかったんだと思う。ふらりと立ち寄ったジャズ喫茶。店内に入ると、写真集を手に感激している人に遭遇する。店主もニコニコしている。 その人はカナダから観光で来ているRobさんといい、ジャズピアニストのAbd…