道じゅねー2019

尼崎・戸ノ内の道じゅねーに参加。
今年で27回目の開催になるという。
約二時間、界隈を演奏して踊り、練り歩く。
それに地域の人々が付いていく。

椅子を持ってきて、ずっと道の角で座って見ていたおばあちゃんがいた。
パフォーマンスが通り過ぎると、立ち上がった。ずっと座りっぱなしだったから、と足が固まっている様子。支えを求めて手を泳がせていたので、手を貸した。
おばあちゃん、にっこり笑って、差し伸べた手を頼りにしてくれた。
その無防備な感じに驚いた。と同時に嬉しかった。
そのまま手をつないで、おしゃべりしながらしばらく歩いた。
若い頃は紡績の仕事で和歌山へ働きに出て、その後、沖縄に戻った。60の時、再び沖縄を出て、親族を頼ってこの尼崎に来たという。もう20年以上になる。
一年に一度、この日の祭りを心待ちにしている。

私は踊りが大好き。
足が自由に動いたら、思いっきり踊るのに。
と、繰り返し話していた。

道じゅねーの終盤、皆で踊るカチャーシー。
そのおばあちゃんの言葉を思い出して、思いっきり踊った。
ここには、沖縄に根っこがある、この地ならではの空気が辛うじて残っている。
おばあちゃんの手は、柔らかかった。
時間は留まってくれない。
踊ろう。