桝郷春美のブログ

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フリーランスのライターです。執筆記事や日記など。

17年越しに踏み出せた一歩

I have finally started writing documentary about my great-grand father who spent his life in U.S. for 44 years and had kept diaries at the age of 18 throughout finished his life at 85 years old.
これまで、ライターの仕事で表現する人のインタビューや、演劇、映画や古文化ルポなどの記事を書いてきましたが、今回、初めて自分のために文章を書きました。17年越しに、やっと踏み出せた一歩です。
私がドキュメンタリーに関心を持ち、ライターを志すきっかけとなった出来事。福井県美浜町出身の私の曾祖父は、17歳でアメリカに渡りました。戦前から戦後1958年までずっとアイダホ州の山奥で暮らし、日本に帰国して85歳で他界するまで、ずっと日記をつけていました。58冊残っています。初回は、そんな日記との出会いについて書きました。
第一次・第二次世界大戦アメリカで過ごした一人の日本人の暮らしの記録。日記のことを、これまでも人に話したことはありましたが、話題の一つとして通り過ぎていくばかりでした。日記を読んで、自分で文章を書くこと。それは「曾祖父さんを蘇らせて、ともに生きる貴重な時間」と背中を押してくれた方がいました。
宇多滋樹さん。編集者と聞き書きのキャリアが長く、今はうどんを作っている方。そんな宇多さんが、冊子『イルカと錨』第3号(ならまち文庫発行)に書く場を与えてくれました。宇多さん自身も「ヒロシマへの手紙(冬の河鹿)」というタイトルで、実母の生きた足取りを調べて書いています。それが、母への供養なのだと。今回の第3部は、母に関することで広島の原爆に関する事柄、そして母が愛した男性に関わる軌跡を何度も広島に通って追った渾身作です。
今日8月25日、そんな出来たてほやほやの冊子を受け取ってきました。奈良の喫茶「まめすず・ちちろ」でも販売しています。